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Wednesday, February 8, 2012

【キャリアカウンセリング】未払い残業代を請求する方法

Posted by ENNA on 2008 年 4 月 3 日

ライフプランとキャリアカウンセリングを提供していますが、最近は、新聞で話題となっている「未払い残業代」の請求に関する質問が増えているため、こちらにまとめておきます。実際に転職を考えている方は、慎重に検討頂きたい内容であり、また人事担当者の方には今後増えていく「時間外手当の未払い・不払い」への対応を考えて頂く一助にして頂きたいと思います。

企業側としての対抗手段も存在します。企業・社員双方が、会社発展のために何をしてきて、どれくらい報酬を得ているのかという点を明確にする作業となります。企業への人事コンサルティングは当社サイトよりお問合せ下さい。

まず、労働局や労働基準監督署では積極的に請求を促すための情報提供をしておりますが、実際に何が必要なのかという点においては曖昧な部分が残ります。ですので、一般的な労働局から発表されている資料に補足してみます。

2008年4月1日付けで、厚生労働省は全国の労働局に対して「名ばかり管理職」の指導を強化するように通達しましたので、対応が求められます。

【ポイント】

残業代を支払わなくてもよい理由は存在しません(賞与は会社の利益が出なければ支払いの義務はありませんが、雇用条件提示書に「賞与は賃金の○○ヶ月」と記載されている場合は、請求の対象となる場合があります)

残業時間・残業代を算定する上で裏付けとなる資料を集める必要があります

  • 残業時間を算定できる資料  : タイムカード、手帳(スケジュール/退社時刻の明記は有効)、メール(送信時刻があるもの)
  • 残業代を算定できる資料   : 採用条件提示書、給与明細、就業規則、賃金規定
  • 勤務時間を改ざんした場合は「背任」で逮捕されることもありますので、あくまでも事実に基づいて請求しなければなりません

残業代のうち請求できるのは過去2年分です。それ以前のものは時効となっています

派遣社員は労働時間を全て記録して請求していることは知られているところですが、本来正社員でも非管理職であれば同等に行われるべきものです。労働基準法の遵守は、2008年4月の内部統制強化(本来は、新会社法で内部統制強化が全会社法人に義務付けられていますが)によって早急に対応しなければならないテーマになっています。

内部統制で求めているものは、法令順守と業務プロセス・決裁権限の明確化です。その中でも、時間外労働手当てとハラスメント(セクハラやパワハラ)、メンタルヘルスへの対応は今後重要性を増していきます。

【考え方】

労働基準法は「労働時間」で労働者の仕事を規定しています。つまり、仕事の成果については基本的に考えていない法律です。時代に合わないと考える経営者や人事担当者は多くいますが(私もそうですが)、法律である以上、守らないわけにはいきません。

労働基準法で規定する労働時間(「法定労働時間」といいます)は、週40時間、1日8時間(常時10人未満の労働者を使用する商業等の特殊事業場を除く)となっています(労働基準法第32条)。これを超えて時間外労働を行わせた場合には、会社側(使用者)は、通常の賃金額の25%以上の割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法第37条第1項)。

また、法定の休日(1週間で1日、又は、4週間で4日の休日)に労働させた場合には、使用者は、通常の賃金額の35%以上の割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法第37条第1項)。

なお、会社側(使用者)がこれらの時間外・休日労働をさせる場合には、労働基準法第36条に規定する協定(「三六協定」といいます。)を労働組合または労働者の過半数の代表者と締結しなくてはなりません。しかし、この協定がなくても、時間外・休日労働が発生した場合、使用者は時間外勤務手当、休日勤務手当を支払わなければなりません。

請求する上では、他の従業員の方も同様の取扱いであれば、社員が歩調を合わせて同時に請求することを労働基準監督所では薦めています。

会社が支払いに応じてくれない場合は、配達証明付きの内容証明郵便により文書で請求する、支払督促、民事調停、少額訴訟など簡易裁判所を利用するなどの方法があると説明していますが、基本的には、労働組合で対応するか、労働基準法違反として、労働基準監督署に申告すること(労働基準法第104条第1項)が有効な手段です。

この未払い残業代の支払いを請求するタイミングは、転職・退職と同じ時期になりますので、どうしても一人で対応するケースが多いです。一人で対応を進めると時間がかかることが多いですから、基本的には複数人で会社に申請するべき内容であり、労働局もそのように勧めています。

【注意点】 以下、労働局のWEBより転載

賃金(残業代を含む)を請求する権利は、2年間行使しない場合は時効により消滅することになりますので注意してください(労働基準法第115条)

使用者が労働者に深夜労働(午後10時から午前5時までの時間帯)を行わせた場合には、通常の賃金額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法第37条第3項)。ただし、時間外・休日労働と異なり、労働基準法第36条に規定する協定(三六協定)は不要です。

なお、時間外労働が深夜に及んだ場合には、5割(時間外労働2割5分+深夜労働2割5分)以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりませんし、休日労働が深夜に及んだ場合には、6割(休日労働3割5分+深夜労働2割5分)以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

使用者は、労働者が労働基準法違反の事実を労働基準監督署に申告したことを理由として、その労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません(労働基準法第104条第2項)。

厚生労働省から、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」が示されています。
この基準では、原則として使用者は、次のいずれかの方法により、始業・終業の時刻を確認することとしています。
(1) 使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること(労働者からの確認併用が望ましい。)。
(2) タイムカード、ICカード、IDカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。

○ 内容証明郵便
出した手紙の内容について、郵便局に証明してもらうものです。
同じ文面の手紙を3枚作成して郵便局に差し出すと、1枚は相手方に届き、1枚は差出人に返し、1枚は郵便局で保存します。
内容証明郵便を利用することにより、(1)相手方に出した文面(意思表示)の内容を証明し、(2)出した日付を明らかにすることができます。
なお、相手方に配達されたことを明らかにするために、配達証明を付けるとよいでしょう。

※ 「内容証明郵便」は、相手方への意思表示の内容や日付の証明には有効ですが、まずは直接使用者等と話し合うことが重要です。十分な話し合いをせずにいきなり「内容証明郵便」を送付した場合、かえって問題を複雑にすることもありますので注意してください。

○ 裁判所を利用した制度

<調停制度(民事調停)>
「管轄は、原則として会社所在地を受け持つ簡易裁判所」
調停は、裁判所の判決によってではなく、裁判官又は調停委員会の仲介を通して、当事者がお互いに譲歩し合意することによって紛争を解決するものです。この制度は、あらゆる種類の民事紛争を話合いで解決するために利用することができます。
お互いの合意が得られれば「調停調書」が作成され、その内容は確定判決と同じ強制力があります。
ただし、不調となった場合は裁判所から強制力のある命令がされるわけではありませんので、お互いの主張の隔たりが大きい場合には向きません。

<支払督促>
「管轄は、原則として会社所在地を受け持つ簡易裁判所」
支払督促は、貸金、売掛金、賃金などを相手方が支払わない場合に、申立人の申立だけに基づいて行われる略式の裁判です。審理は書類のみで進められます。
相手方の異議があれば訴訟となりますが、異議がなければ申立人は仮執行の裁判(仮執行宣言)を得て強制執行に移ることもできます。
請求額が明確で、相手方が争ってこない場合に有効です。

<少額訴訟>
「管轄は、原則として会社所在地を受け持つ簡易裁判所」
民事訴訟のうち、60万円以下の金銭トラブルに限り利用できる手続です。
原則として、1回の審理で判決が言い渡されます。当事者は、基本的に最初の期日までにすべての主張と証拠を提出しなけれらばなりませんので、証拠調べは即時に調べることができる証拠に限りすることができるとされています。事前に証拠を十分準備しておくことが必要です。
なお、簡易裁判所に定型の訴状用紙が備え付けられています。

<仮差押>
未払賃金などの金銭の支払いを求める場合に、使用者の不動産などの一般財産を、処分できないように仮に差し押さえる手続です。
会社が倒産しそうな場合など、時間をかけて通常訴訟や民事調停を行っているうちに、使用者の財産が散逸してしまう恐れがある場合などに用いられます。
なお、仮差押をするには、請求額等に応じた保証金が必要です。

<仮処分>
急迫した状態を暫定的に解消するための手続です。
解雇や配置転換を争う場合や、退職強要の行為差止を要求する場合などに用いられます。
仮処分の決定はあくまでも暫定的なものですが、通常訴訟より短期間で結論が出ますし、手続きの中で和解が成立することもあります。





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